「地方創生と女性活躍
~展望と課題」
関西学院大学
総合政策学部客員教授
大崎 麻子 氏
神戸新聞情報文化懇話会9月例会は、19日午後0時20分から神戸メリケンパークオリエンタルホテル(神戸市中央区波止場町5)で開催。講師に関西学院大学総合政策学部客員教授 大崎 麻子(おおさき・あさこ)さんを迎え、「地方創生と女性活躍~展望と課題」と題してお話し頂きました。
大崎さんは神奈川県鎌倉市出身。上智大を卒業後、国連開発計画(UNDP)で途上国のジェンダー平等と女性のエンパワーメント推進を担当し、現在は国際協力・ジェンダー専門家として活動しています。
講演では、開発途上国で学校を整備しても、年齢が上がるにつれて女子の就学が激減する事例に触れ「望まない妊娠、出産や通学路での暴力など、女性特有の障壁で学校に通えなくなる」と、女性の教育の機会が奪われる現状を報告しました。
また近年、金融機関や大学などが、経済的持続性の観点から女性の人権について論じていることを紹介。「男女が同様に選択肢や機会を保護され、意思決定に参加して責任を持つことが、持続的な経済成長や社会発展の必須条件と見なされている」と話しました。
地方創生の課題点については、根強い女性差別や性別による役割分担で、地方の若い女性が生きづらさを感じて都会に流出し、人口減を招いていると指摘。「価値観の転換や、女性が家庭内で担っている労働の再分配が必要だ」と話しました。
(C)神戸新聞社 ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。