「幸せは
映画が教えてくれる
~映画初上陸の神戸より」
映画パーソナリティー
フリーアナウンサー
津田 なおみ氏
神戸新聞情報文化懇話会10月例会は、10月29日午後0時20分から神戸ポートピアホテル(神戸市中央区港島中町6) で開催しました。
映画パーソナリティーでフリーアナウンサーの津田 なおみ(つだ・なおみ)さんを講師に迎え、「幸せは映画が教えてくれる~映画初上陸の神戸より」と題してお話しいただきました。
津田さんは宝塚市出身で、試写会や舞台あいさつの司会を務め、神戸新聞の「銀幕かわらばん」などコラムも執筆。今春、「映画監督田中絹代」を出版されました。
講演では映画製作の歴史を紹介。ハリウッド映画は製作者たちが差別に遭ったユダヤ人であることから、「社会の意識を変えようと、『愛が勝つ』がテーマとなっている」と指摘しました。
また、異星人と子どもの交流を描いた「E・T」で大人の顔が映し出されないのは、スピルバーグ監督が「大人は未知の存在を敵と決めつける」とのメッセージを表現していると解説。木下恵介監督の「二十四の瞳」でも、戦争で盲目となった登場人物が指さす記念写真という小道具だけで「戦争反対という拳を上げなくても、私たちにテーマを気付かせる」と評しました。
戦争の足音に自殺を考えていた俳優の宇野重吉さんが、米国の名画「スミス都へ行く」に励まされて思いとどまったというエピソードにも触れ、「映画を見て人生が変わることがある。人生経験が豊富な人ほど、たくさんの情報を得ることができるので、時間をつくって映画を見てほしい」と呼び掛けました。
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