「現代の眼科診療と
将来展望」
神戸大学医学部教授
中村 誠 氏
神戸新聞情報文化懇話会の7月例会は24日、神戸市中央区北野町1のANAクラウンプラザホテル神戸で開催しました。
神戸大大学院医学研究科の中村誠教授を講師にお招きし、「現代の眼科診療と将来展望」をテーマにご講演頂きました。
中村教授は県立長田高校を卒業し、神戸大医学部に入学。同学部眼科助手や米国ペンシルバニア州立大学医学部眼科・細胞分子生理学教室博士研究員などを経て、2013年から現職。今年から神戸大医学部付属病院の副病院長も務めておられます。
講演では、水晶体が濁って見えにくくなる白内障の治療として、取り除いた水晶体の代わりに人工レンズを挿入する手術を紹介。
視覚は脳の領域の30%以上を占め、認知や身体活動と密接な関連があるため、白内障手術が認知機能低下の予防にも効果があると説明し、「視覚障害(の治療)は超高齢化社会の中で重要」と語りました。
また、眼科医や眼科専門医認定施設数が減少し、医学部のカリキュラムで眼科などの研修時間が減っている現状にも触れ、「将来は眼科医が不足する。情報通信技術(ICT)と人工知能(AI)を使った遠隔診断が不可欠になる」と将来の展望を示しました。
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