過去の例会について
2018年3月例会

「平昌五輪後の
 朝鮮半島情勢」
共同通信客員論説委員
  平井 久志 氏

 神戸新聞情報文化懇話会の3月例会は20日、神戸市中央区の神戸メリケンパークオリエンタルホテルで開催しました。共同通信客員論説委員の平井久志さんを講師に招き、が「平昌(ピョンチャン)五輪後の朝鮮半島情勢」と題してご講演頂きました。


 平井さんは早稲田大卒業後、1975年に共同通信社に入社し、ソウル特派員を通算10年以上経験しました。中国総局でも北朝鮮亡命者を取材し、瀋陽の亡命者連行事件報道で新聞協会賞を受けました。


 講演では、経済建設と核開発を同時に進める北朝鮮の「並進路線」について、国連安全保障理事会の制裁決議で、今後の北朝鮮経済は大きな打撃を被ると説明。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が、平昌五輪参加をカードに対話攻勢に転じたのは、「自立更生路線は限界があり、制裁を緩和・廃止させるため」と分析しました。
 また、韓国特使団訪朝による南北合意事項のうち、「朝鮮半島非核化」の文言に注目。「北朝鮮の非核化との違いを、トランプ米大統領が理解していたか疑問だ」とし、専門家不在の米政権の現状を危ぶみました。
 米朝首脳会談の有効性は認めつつ、自己主張の強い双方が決裂すれば「軍事的選択もありえる」と指摘。「戦争を起こさせないのは日韓共通の目的で、会談を次へのステップとするため日本の果たす役割は大きい」と強調しました。

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