「人工知能がもたらす選択肢」
京都大学大学院
情報学研究科教授
西田 豊明 氏
神戸新聞情報文化懇話会の2月例会は14日、神戸市中央区のANAクラウンプラザホテル神戸で開催しました。
京都大大学院情報学研究科教授の西田豊明さんを講師にお招きし、「人工知能がもたらす選択肢」と題し、急速に発展する人工知能(AI)の将来性などについて語っていただきました。
西田さんは1979年に京都大大学院を修了し、2004年から現職。「会話情報学」や「社会知デザイン」をテーマに研究し、14年度からは人工知能学会倫理委員会委員として、社会と倫理の観点からも論考を深めていらっしゃいます。
講演では1956年から研究が本格化したというAIの歴史や仕組みを解説。「今やAIはすぐ身近にあり、日々進歩している」と話し、パソコンなどを通じた会話で日本語が英語に、英語が日本語に翻訳される様子を映像で紹介しました。
今後については「AIは人間のまねはできるが、自分が何をやっているかを理解する段階には至っていない」としつつ、情報通信技術の広がりも踏まえ「社会基盤の強化にはAIが必要」と強調。その進歩には懸念や不安の声もあるが「AIが加わった社会はどうあるべきかを、しっかり考えていかないといけない」と話しました。
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