「一億総活躍時代を
乗り切る秘策」
明治大学大学院
グローバル・
ビジネス研究科教授
野田 稔 氏
神戸新聞情報文化懇話会の1月例会は23日、神戸市中央区のホテルオークラ神戸で開催しました。明治大大学院グローバル・ビジネス研究科教授の野田稔さんに「一億総活躍時代を乗り切る秘策」と題し、シニア世代が社会で活躍する必要性などを語っていただきました。
野田さんは1981年に一橋大商学部卒業後、野村総合研究所に入社。2001年に退社し、08年から現職。一般社団法人・社会人材学舎を設立し、人材開発支援にも取り組んでいらっしゃいます。
野田さんは、人口減少が進み、日本の国内総生産(GDP)が中国に抜かれた今、「従来のビジネスモデルは賞味期限を過ぎた。新しい市場を掘り起こすためのイノベーション(技術革新)が必要」と指摘。伝染病予防ワクチンが入った冷蔵庫を背負い、砂漠を巡る〝ラクダ冷蔵庫〟などの例を挙げ「今後は、社会問題をビジネスモデルで解決できる企業が求められる」と説きました。
さらに、米国のある研究では、ホワイトカラーの能力のピークは50代というデータも紹介。平均寿命や健康寿命が延びる中、シニア世代を活用する重要性を訴え、「企業がシニアの転職者を受け入れ、分野の異なる価値観や技術を融合させれば、イノベーションにつながる」と強調しました。
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