「大相撲と行司の世界」
元立行事
第36代
木村 庄之助 氏
神戸新聞情報文化懇話会の12月例会は18日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルで開催しました。大相撲元立行司の第36代木村庄之助さんを講師にお招きし、「大相撲と行司の世界」と題してご講演頂きました。
木村さんは鹿児島県枕崎市生まれ。1964年、井筒部屋に行司として入門。2011年に第36代木村庄之助を襲名し、13年5月に引退されました。
冒頭、木村さんは「世間を騒がせる事件が起きているが、その話は少し横に置いて話したい。OBとしては早く解決してほしい」と、横綱日馬富士(はるまふじ)が引退に至った暴行問題に触れました。
夢は警察官だったが、「巡業に連れて行かれて、半分だまされて入った」と苦笑い。15歳で上京し、つらいときには古里を思い出して乗り切った。10年たったとき、厳しい修業に辞めようと思ったが、「苦労なくして頂点に行けない」と後援会関係者に諭され、思い直した、などと語られました。
行司の仕事は、場内放送や力士の移動手配など多岐にわたる。「いわば何でも屋。分からないことは行司に聞け、と言われる」と木村さん。最後に相撲甚句を披露し、会場を沸かせました。
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