逆転発想の勝利学
~チームのスイッチを入れる~
元全日本女子バレーボール代表監督
眞鍋 政義 氏
神戸新聞情報文化懇話会の8月例会は30日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルで開催。元全日本女子バレーボール代表監督の眞鍋政義さんに「逆転発想の勝利学~チームのスイッチを入れる~」と題してご講演頂きました。
眞鍋さんは姫路市出身。男子セッターとして長年活躍し、現役引退後は女子の監督に転身。2009年に全日本女子代表監督に就任し、データ重視の「IDバレー」で知られました。10年世界選手権で銅メダル、12年ロンドン五輪で銅メダルと、女子を低迷から立て直し、昨年、日本初のプロ女子チーム「ヴィクトリーナ姫路」のゼネラルマネジャーに就任されました。
眞鍋さんは「監督とはモチベーター(やる気を出させる人)である」と定義。一方通行の指示はせず、チームの風通しを良くするように努めたと語りました。
また、役目を粛々と果たす「職人」、マイペースな「天然」など選手をタイプ分けし、性格に合った対応で人心を掌握。五輪など大舞台の前にはチームの道のりを感動的なコピーやBGMでまとめた映像を作り、「全員で見て号泣すると心が一つになり、良い結果が出る」と話しました。
逆転の発想については、平均身長が低い日本が外国に勝つために「ボールが床に落ちなければ、点は入らない」と考えを転換。世界一のレシーブを追求し、男子選手を相手に練習させたと明かしました。
講演後には眞鍋さんらを囲み、懇親パーティーも開かれました。井戸敏三県知事や玉田敏郎神戸市副市長ら約160人が出席し、親交を深めました。
(C)神戸新聞社 ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。