「米トランプ政権と
世界の悪夢」
追手門学院大学
経済学部教授
佐藤 伸行氏
神戸新聞情報文化懇話会の5月例会は30日、ANAクラウンプラザホテル神戸で開催しました。追手門学院大教授の佐藤伸行さんに「米トランプ政権と世界の悪夢」と題してご講演頂きました。
佐藤さんは1985年に時事通信社へ入社。ウィーン特派員やワシントン特派員・支局長、本社外信部次長・編集委員などを歴任し、2015年から現職。
米トランプ政権の現状については「欧州との間で亀裂がある」とし、イタリアで今月開かれた先進7カ国首脳会議(サミット)の様子などを紹介。「米国には頼らない」とするドイツ首相や、「欧州と米国は離婚の一歩手前」とするフランス大統領の発言を説明しました。一方、米国内では「何があっても有権者の40%が支持する状態が生まれている」としました。
日本との関係では「今は緊密だが、トランプ氏は2期目を狙うとしており、再び厳しい対日要求を突き付けてくる可能性はある」と強調。今後の懸念として「(北朝鮮に対し)日本に届く核ミサイルは認めた上で、米国に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を凍結させるという『手打ち』も、リアルな選択肢になりつつある」との見方を示しました。
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