「知られざる日本の皇室
~天皇陛下
『お気持ち』の背景」
皇室ジャーナリスト
山下 晋司 氏
神戸新聞情報文化懇話会の4月例会は25日、神戸ポートピアホテル(神戸市中央区)で開催しました。皇室ジャーナリストの山下晋司(やました しんじ)さんに「知られざる日本の皇室 天皇陛下『お気持ち』の背景」と題してご講演頂きました。
山下さんは関西大を卒業後、宮内庁に23年間勤務。昭和天皇の大喪(たいそう)の礼や、今上(きんじょう)天皇の即位の礼、皇太子殿下のご結婚など各種行事を経験され、現在は各メディアでの解説や皇室関係書籍の監修をしておられます。
昨年8月に天皇陛下が「お気持ち」を表明されるまでの経緯について「実は2010年夏には、相談役らが集まる参与会議で考えを示されていた」と説明。15年には式典でお言葉のタイミングを間違えられたこともあり、「不安が生まれたのだろう」と話されました。
一方、天皇陛下がいつも「行動あってこその象徴」と話されていることを紹介し、「象徴とは何かを考えるのは難しいが、それぞれ『感じたこと』を大切にしてほしい」と強調。将来的な皇族の減少にも触れ「皇室の活動を天皇、皇太子だけで行うのか、もう少し幅を持たせ、今と同様に国民とつながるような形でいくのか。そうした議論も今後必要だろう」と指摘されました
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