「松方コレクションの真実
~神戸との関わりを軸に~」
神戸市立小磯記念美術館
神戸ゆかりの美術館館長
岡 泰正 氏
神戸新聞情報文化懇話会の9月例会は21日、神戸市中央区の神戸メリケンパークオリエンタルホテルで開催しました。
神戸市立小磯記念美術館の館長を務める岡泰正さんに「松方コレクションの真実~神戸との関わりを軸に~」と題してご講演頂きました。
岡さんは2015年4月から同市立小磯記念美術館・神戸ゆかりの美術館館長に就任。
現在、神戸市立博物館で開催中の「松方コレクション展」(9/17-11/27)に統括として携わっておられます。
神戸の実業家松方幸次郎は「日本人に本物を見せたい」と、大正から昭和初期にかけ、ヨーロッパで多くの西洋美術を購入。同展ではうち約120点を展示しています。
岡さんは、第2次世界大戦中、フランスで保管していた約400点の絵画などをパリ郊外の民家へ疎開させたことやモネから直接作品を購入したことなど、松方のエピソードを紹介。スライドで作品を披露しながら、「収集品は国も作風もさまざまでバランスが取れている」と説明しました。
また、松方が収集に投じた金額を計70億円と試算。目指していた美術館構想にも触れ、「私財を投じた松方の思いを感じてほしい」と力を込めて語りました。
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