「日本経済、2016年度の展望」
双日総合研究所副所長
チーフエコノミスト
吉崎達彦 氏
神戸新聞情報文化懇話会の3月例会は23日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルで開催されました。双日総合研究所副所長で、チーフエコノミストの吉崎達彦さんに「日本経済、2016年度の展望」と題してご講演頂きました。
吉崎さんは一橋大学卒業後、総合商社日商岩井(現・双日)に入社。広報誌「トレードピア」編集長、米ブルッキングス研究所客員研究員などを経て、企業エコノミストの世界に。04年から現職。
吉崎さんは、日本経済を占う着目点として、石油価格、金融政策、中国経済の3点を提示。石油価格の下落は、「日本にとっては追い風。米国のシェールガス開発が値上げを阻んでおり、以前の水準に戻ることはないのでは」と推測した。
金融政策では、マイナス金利について「デフレ脱却に及ぼす効果はほんの一瞬だが、東京五輪まで続くのでは」との見方を示しました。
また、生活水準の上がった中国の国民が観光に着目しているとして、「政府は観光業に重点投資すべき」と提言。年間2千万人の外国人観光客の受け皿として、空き家や民泊の活用などを紹介しました
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