「国際情勢の変化と日ロ関係の位置」
京都産業大学
世界問題研究所長、教授
東郷 和彦 氏
神戸新聞情報文化懇話会の5月例会は16日、神戸市中央区のANAクラウンプラザホテル神戸で開催。京都産業大学世界問題研究所長の東郷和彦教授に「国際情勢の変化と日ロ関係の位置」と題してご講演頂きました。
東郷教授は外務省欧亜局ソ連邦課長、在オランダ大使などを務め、2002年に退官。10年から現職です。
講演では「尖閣諸島をめぐる中国との関係が、現政権が抱える安全保障問題の中で突出している」と指摘。改憲の動きにも触れ、「システムの変更だけでなく、周辺国との対話が重要」としました。また、昨年12月、安倍晋三首相が靖国神社を参拝し、日韓、日中の対立が深まったことについて「(アジアの安定を望む)米国が強い不快感を示したのは当然」と述べました。最後に「領土、靖国、慰安婦の問題は、まず国内の理解と議論を深めた上で、各国との対話を進めていくことが大切」と締めくくりました。
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