神戸新聞情報文化懇話会の４月例会は１４日、神戸市中央区のホテルオークラ神戸で開かれ、共同通信社経済部長の谷口誠さんに「消費税引き上げ後の経済展望」と題してご講演を頂きました。

　谷口さんは経済部で日本銀行や金融庁などを担当し、２０１３年から現職。

　１９９７年に消費税が５％になった際、アジア通貨危機などが影響し、経済が悪化したことを紹介。当時を知る安倍晋三首相が、公共投資で増税の影響を抑えようとしていると解説しました。

　その上で「安倍首相が６月に発表する新たな成長戦略で、規制緩和や経済の構造改革をいかに打ち出せるかが勝負。首相は農業や医療分野の規制緩和、法人税減税にこだわっている」と指摘しました。

　１５年１０月に予定される消費税１０％への引き上げについては「首相の判断は今年末になる。増税を見送ったとしても、国際的な信用を保つため、時期を明言せざるを得ないのではないか」と話しました。