「安倍政権の外交課題」
元外務省国際情報局長
元防衛大学校教授
孫崎 享氏
神戸新聞情報文化懇話会の12月例会が18日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルであり、元外務省国際情報局長で、元防衛大学校教授の孫崎享(まごさきうける)さんが「安倍政権の外交課題」と題して講演しました。
孫崎さんは1966年に東京大学法学部を中退し、外務省入省。駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使などを歴任。2002年から09年まで防衛大学校教授を務めました。
講演ではまず、特定秘密保護法について言及。核時代における米国とロシアとの関係を一例に、「ある程度情報を提供することで平和が保たれる。秘密を持たないことが国際政治の基本。秘密を守ることは世界の潮流と違う」としました。
沖縄県・尖閣諸島を巡る日中関係については、中国が尖閣を含む東シナ海上空の防空識別圏を設定したことに対し、「『話し合いはしない』と、即時撤回を求める日本の態度は心配」と危惧。中国の工業化が進み、経済規模が拡大していることを挙げ、「今後は東アジア外交もしっかり行うべき」と指摘しました。
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