来年まで政権の勝負どころ
政治ジャーナリスト
末延吉正氏
神戸新聞情報文化懇話会の7月例会が24日、中央区の神戸ポートピアホテルであり、政治ジャーナリストの末延吉正氏が「参院選結果を分析!~どうなるニッポンの成長戦略」と題して講演した。
末延氏は山口県出身。早稲田大を卒業後、テレビ朝日に入社。政治部記者などを経て「朝まで生テレビ」プロデューサー、経済、政治部長などを歴任。2004年に独立し、09年に中央大経済学部特任教授に就任した。
講演では、自民が大勝し、衆参の「ねじれ」が解消された参院選後の政治を解説。安倍政権の支持率について「3年後まで衆参選挙がないとされる中、国民は世論調査に厳しめに答え、数字は下がり始めるだろう」と予測。その流れを受け、自民党内で首相の後任をめぐる争いが始まると「国民はしらけてしまい、官僚だけが喜ぶ結果になる」と指摘した。
「大事なことは、本気で働いているかが見えるかどうか」と強調。「この夏から来年が政権の勝負どころ。経済政策『アベノミクス』が加速し、消費増税を判断するか。強いリーダーシップを取れば、日本が経済再生へ向かう可能性は十分にある」と展望を語った。
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