私の女優人生
女優
吉沢京子さん
神戸新聞情報文化懇話会の新春例会が28日、中央区波止場町の神戸メリケンパークオリエンタルホテルであり、女優の吉沢京子さんが「私の女優人生」と題して講演した。
吉沢さんは1954年、東京都生まれ。劇団「ひまわり」に所属し、少女モデルや、人気テレビ番組「柔道一直線」のヒロイン役として活躍。現在は映画や舞台などのほか、得意な朗読を生かして平和を祈るコンサートも各地で開いている。
講演では、阪神・淡路大震災の1年前まで約10年間、芦屋市で暮らした日々に触れ、「神戸はよく訪れた懐かしい街だ」と述懐。「震災に心が痛んだ。先日、東京に大雪が降った。10センチも積もっていないのに混乱し、都会は災害に弱いと思った」と振り返った。
女優の道に入るきっかけは、中学1年の時、家族に内緒で劇団に写真を送ったことだと話し、昨年11月に死去した女優の森光子さんや、昨年末に57歳で亡くなった歌舞伎役者の中村勘三郎さんらとの思い出を「舞台の厳しさや、芸のために生きる素晴らしさを教えていただいた」と披露した。
また近年、苦手だった歌や講演の仕事をするようになった心境を「いろいろな表現の道を面白いと感じるようになった」と説明。「若いころに鍛えられたからこそ、45年芸能生活一筋で歩んでこられた。まだまだ新しいことに挑戦したい」と抱負を語った。
(2013年1月29日 神戸新聞掲載)
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