五輪に人生ドラマ...
スポーツの力について
ジャーナリスト
島村俊治さん講演
神戸新聞情報文化懇話会の6月例会が12日、神戸市中央区港島中町6の神戸ポートピアホテルで開かれ、スポーツジャーナリストの島村俊治さん(70)が「スポーツの力とロンドン五輪に向けて」と題して講演した。
島村さんは東京都出身。早稲田大学卒業後、1964年、NHKに入局し、バルセロナ五輪で金メダルを獲得した女子200メートル平泳ぎの岩崎恭子さんなど、数々の名シーンを実況した。現在はフリージャーナリストとして活躍している。
島村さんは、米大リーグ・マリナーズのイチロー選手が発言した「小さなことを積み重ねていかない限り、遠くに行くことはできない」という言葉などを引きながら、「選手のプレーや言葉は、私たちの人生の方向性を指し示してくれる」とスポーツの魅力を述べた。
今年夏のロンドン五輪については「ロンドン開催は3度目だが、日本は今回が初めての参加。1908年大会はオリンピック不参加の時代で、48年大会は戦後間もなく、(敗戦国の)日本は参加できなかった」と説明。「五輪競技には人生の美しさ、悲しさ、残酷さがちりばめられている。日本側から見るだけではなく、相手の立場から作戦を考えるとさらに興味が深まる」と話した。
(2012年6月13日 神戸新聞掲載)
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