閣僚人事、適材か疑問...
政権の行方について
共同通信論説委員長の
吉田文和さん講演
神戸新聞情報文化懇話会の9月例会が14日、神戸市中央区の神戸メリケンパークオリエンタルホテルであり、共同通信社論説委員長の吉田文和氏が「迷走民主政権の行方」と題して講演した。
吉田さんは1978年に入社。87年から政治部で自民党竹下派を担当し、ワシントン支局、政治部長、総合選挙センター長などを経て09年から現職を務めている。
吉田さんは「オバマ氏など優れたリーダーでも先進国の政権運営は難しい時代だが、菅氏は明らかな失政だった」と強調。野田新首相については「思想は保守的だが人間の幅は広い。野党時代から財政通で『財務省の言いなり』と言うのは失礼だ」と評価した。
輿石氏を幹事長にした人事も評価し「小沢さんに近い人だが組織の論理も重んじる。小沢さんの党員資格停止を解除していない」と指摘。一方で、閣僚人事については「失言で更迭された鉢呂経産相のほか、防衛相、国家公安委員長などが適材なのか疑問だ」と述べた。
(2011年9月15日 神戸新聞掲載)
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