日本の農業見直すべき...
資源・食料事情について
研究所代表の
柴田明夫さん講演
神戸新聞情報文化懇話会の10月例会が17日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルであり、資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表が「ひっ迫する資源・食糧市場と日本経済の課題」と題して講演した。
柴田さんは1976年に東京大学農学部を卒業し、丸紅に入社。調査部などを経て2001年から丸紅経済研究所主席研究員となり、09年4月から11年9月まで同研究所代表を務める。同10月から現職。
講演では「食糧と資源の価格上昇は、中国やインドの経済成長による資源の枯渇化、地球温暖化という二つの危機が背景にある」との見方を示し「東日本大震災の原発事故で、国内は長期的な電力不足が懸念され、日本は国内と海外の両側から資源の制約を受けている」と述べた。
さらに「日本は海外からの資源の安定供給を図るとともに、省エネ、省資源を進め、効率的な経済をつくる必要がある」とし、減反を進める一方で、穀物を輸入するような「過剰」と「不足」が併存する日本の農業を見直すべきだと訴えた。
(2011年10月18日 神戸新聞掲載)
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