神戸新聞では、阪神・淡路大震災特集のページを開設しています。掲載する記事は、社会部ウェブ編集室で選びました。担当として、当初、古い記事がどれだけ役に立つのかと思っていましたが、作業を進めるうちに、そんな気持ちは消えていきました。
阪神・淡路大震災特集のページは昨年11月、電子版「神戸新聞NEXT(ネクスト)」のスタートに合わせ、開設しました。震災発生から18年間の連載、ニュース、写真を数多く掲載しています。
東日本大震災でも指摘される課題が、さまざまな連載で出てきます。例えば、阪神・淡路でけがをして障害が残った震災障害者については、震災10年目に取り上げていました。兵庫県と神戸市は、震災から15年を経た2010年4月、合同調査チームを発足。県は昨年、大規模災害時、震災障害者を支援する「総合相談窓口」を設ける方針を決めました。東日本の被災地でも震災障害者がいますが、「今のところ、特別な支援策はない」(宮城県)のが現状です。
阪神・淡路直後の写真集は、被害の実態や当時の暮らしぶりを伝えます。崩壊した阪神高速道路、避難所となった体育館の被災者、焼け跡で線香をあげる親子...。カメラマンらの思いがこもった1枚が並んでいます。
貴重な資料が一人でも多くの人に役に立てば、と思っています。(網 麻子)
■ 阪神・淡路大震災特集 → http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/sinsai/