「ハリス対トランプ―アメリカの将来を決める大統領選挙の行方」
神戸大学大学院法学研究科教授
簑原 俊洋 氏
神戸新聞情報文化懇話会の9月例会が25日、ホテルオークラ神戸(中央区波止場町)であり、神戸大学大学院法学研究科教授で、認定NPO法人・インド太平洋問題研究所(灘区)の理事長、簑原俊洋さんが「ハリス対トランプ―アメリカの将来を決める大統領選挙の行方」と題し講演しました。
まず簑原さんは、米民主党が候補者を現職バイデン氏からハリス氏に変更する「異例の手段」に出た経緯を振り返りました。共和党・トランプ氏との第1回テレビ討論会で「バイデン氏の衰えが目立った」とし、ハリス氏の登場により「女性でマイノリティーだったことで新鮮さが光り、接戦に転換した」と指摘しました。
テレビ討論は選挙戦の行方に影響を与える重要な場。ハリス氏が臨んだ第2回討論会について、簑原さんは「ハリス氏が切れ味のある口調で感情的なトランプ氏を圧倒し、タフさをアピールしました。現職後継の印象も払拭し、挑戦者の立場をPRすることに成功した」と述べました。
わずかにハリス氏有利の数字も報道される中、「トランプ氏支持の岩盤は強く接戦は変わらない。若者、女性らが鍵を握り、投票率が上がればハリス氏が初の女性大統領になる可能性は高くなる」と予想しました。
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