神戸新聞情報文化懇話会の１２月例会が２１日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルであり、ファッションデザイナーのコシノヒロコさん＝芦屋市＝と作家の中谷彰宏さん＝東京都＝が、「文化の力で、人と経済を活性化しよう」と題して対談しました。
　コシノさんは大阪府岸和田市出身。パリ・コレクションに参加するなど世界的に活躍し、神戸ファッション美術館（神戸市東灘区）の名誉館長を務めます。中谷さんは堺市出身で、コシノさんの親戚にあたります。
　コシノさんは「デザインは気持ちを豊かにする力を持っている」とし、インターネットからの情報や知識に頼りすぎず、直感を信じる大切さを力説。中谷さんは「コロナ禍で先が見通せない中、経営者も既存の知識よりも感性が問われる」と応じました。
　「正解を求める経営者が多い」と話す中谷さんに対し、コシノさんは「失敗は最大の力。計算通りにいくわけがない」と長年の経験を踏まえ持論を展開。文化の持つ力の重要性を訴えるとともに、来年４～６月に県立美術館で開かれる個展について「みんなが元気になれると思う」と来場を呼び掛けました。