資源としてのメタンハイドレート
~ガス商業生産へ向けての挑戦~
東京大学大学院准教授 工学博士
増田昌敬氏
神戸新聞情報文化懇話会の2月例会は18日、神戸市中央区のANAクラウンプラザホテル神戸であり、東京大大学院准教授の増田昌敬(よしひろ)さんに「資源としてのメタンハイドレート~ガス商業生産ヘ向けての挑戦」と題してご講演頂きました。
メタンハイドレートは天然ガスの主成分メタンと水が結合した物質で、日本周辺の海底に大量に存在するとされます。増田さんは1982年、東大大学院を修了し、石油資源開発に入社。その後、同研究科准教授に就任し、経済産業省のメタンハイドレート開発のプロジェクトリーダーも務めています。
講演では、昨年3月に行われた愛知県沖でのガス産出試験について「海底のメタンハイドレートからガスの分離に世界で初めて成功した」と話しました。
その上で、長期的な安定生産への課題として技術開発を挙げました。「商業生産を実現するには民間企業の協力が欠かせない。次世代エネルギーとして有望であり、研究に関心を持ってほしい」と呼び掛けました。
(C)神戸新聞社 ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。