新聞を教材として活用するNIE(教育に新聞を)活動に取り組む網干西小学校(姫路市網干区浜田)で、小学生と高校生が地域防災について考える公開授業があった。同小5年生57人と網干高校(同区新在家)の2年生16人が参加。県内小中高校の教諭らを前に、新聞やインターネットで調べたことを発表した。
両校は日本新聞協会のNIE実践指定校。同小が総合的な学習の時間で防災を学ぶ中、同じテーマに取り組む近くの同高に声をかけ、合同授業が実現した。同高は今年夏、神戸市であるNIE全国大会で成果を発表する。
公開授業は、2月12日に実施。小学生は津波や防災グッズ、避難生活といった八つのテーマに分かれ、作成した壁新聞の前で寸劇などを交えながら成果を発表した。続いて高校生が、クイズ形式で地域の防災設備を紹介。その後、地域の共助についてグループで議論した。
南海トラフ地震について発表した同小の児島佳乃香さん(11)は「見ている人に楽しく伝わるよう、はきはき話せた」。同高の辰本一真さん(17)は「共助で実際に何をできるか、災害の発生前に、具体的に決めておかないといけない」と課題を見つめていた。(辰巳直之)=2月28日付神戸新聞朝刊姫路版
[写真説明]防災について調べた成果を発表する児童ら=網干西小学校
◆実践された網干西小学校の北上順公教諭、小谷由紀教諭、網干高校の佐々木浩二教諭の寄稿(授業のねらいや感想、展望)はこちら