「自分だけは損したくない人の投資心理学」
経済コラムニスト
大江 英樹 氏
神戸新聞情報文化懇話会の10月例会が29日、神戸市中央区港島中町6の神戸ポートピアホテルでありました。経済コラムニストの大江英樹さんが「自分だけは損したくない人の投資心理学」と題して講演しました。
大江さんは1952年生まれの西宮市出身。甲南大経済学部卒業後、74年野村証券へ入社し、定年後にオフィス・リベルタス代表取締役に就任しました。月間12本の連載コラムや年間130~140回の講演活動などを行っています。
講演では、「人は損を恐れる感情に流され、合理的とは言えない判断をして逆に損をする」と強調。投資した株が値崩れした場合、損をするのが嫌で売らず、さらに損失を出す▽家を購入した際、数千万円という額に金銭感覚が鈍くなり、無駄なものを(いきおいで)買ってしまう―など、お金を使う際に生じる人間の心理を実例を用いながら解説しました。
その上で、「(損をしたくないという感情を捨て)意思決定を仕組み化したり、買い物の際は、良しあしでなく必要か不必要かで判断したりすることが大切」と締めくくりました。
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