記者派遣

SNS時代に新聞って必要? 信頼できる情報考える 県立大付属高

県立大付属高校.jpg■生徒と記者が意見交換 裏付け取材の重要性など学ぶ

 全国紙や地方紙の記者を招いて、「SNS(交流サイト)時代に新聞は本当に必要なのか」を考える授業が、県立大付属高校(上郡町光都3)であった。「公共」を履修する1年生約140人が、新聞紙面とネットメディアを比較し、「信頼できる情報とは何か」という問いに向き合った。

 新聞を学校教材に活用する「NIE」の一環で、同校は2026年度から日本新聞協会のNIE実践指定校となった。全国紙は朝日新聞と毎日新聞、読売新聞の記者が、神戸新聞からは相生支局長の佐藤健介記者と情報リテラシー支援部の網麻子次長が参加した。

 生徒らは神戸新聞社播磨製作センター(姫路市四郷町)を見学したり、気になったニュースを選んで新聞記事とSNSの情報などを比べたりしてきた。同じ出来事でも内容や扱われ方が違うことを知った上で、記者と意見交換した。

 リアルタイムで当事者の声に触れられるSNSが普及する中で、新聞を読む意味に迷う生徒がいた。記者側は「SNSでは、発信者の思い込みや意図で、誤った情報やデマが簡単に広がりうる」と指摘。「新聞は裏付け取材したニュースを、社内で何重にもチェックした上で発信する」と信頼性の根拠を示した。また、SNSでは得にくい生活情報が読める▽関心がない分野のニュースにも出合えて視野が広がる―といった強みも伝えた。

 新聞同士でも、見出しやニュースの大きさが異なる点にも関心が集まった。佐藤記者は「会社によって報じ方は違っていても、記者と取材相手が時間をかけて積み上げた事実に基づき、文章表現も立場ごとの心情に配慮している」と話し、「多様な価値観を伝える新聞は、困難な時代を生き抜く上で大きなよりどころになる。異なる意見もくみ取る寛容さを育んでほしい」と呼びかけた。

 授業に参加した高倉晃太さん(16)は「紙面をぱっと見るだけでも、法律などの知識が増えていくと感じた。情報を読み取る力をさらに養いたい」と話した。

[写真説明] 新聞について質問する生徒ら=上郡町光都3、県立大付属高校

=10月3日付神戸新聞朝刊西播版