紙とデジタル生かす活用例 中央区で実践発表会
新聞を授業で活用するNIE活動に取り組む学校の実践発表会が2月8日、神戸市中央区の神戸新聞社で開かれ、学校関係者ら約50人が事例報告に聞き入った=写真=。
県NI推進協議会の主催。3人の教諭が登壇し、紙とデジタルの両方の特性を交えて活用例を語った。
姫路市立豊富小中の川村かおり教諭は、壁新聞や専用アプリによる新聞制作を報告。「記事を紙にまとめるか、デジタル機器を使うかは子どもたち自身に考えさせている」と話した。
尼崎市立南武庫之荘中の中嶋勝教諭は、記事スクラップに感想を添える「新聞ノート」を紹介。回し読みの後、意見集約にデジタル技術を取り入れ、「効率が上がった」と語った。
県立西宮高の三木美穂教諭は、SDGs(持続可能な開発目標)に関するテーマを記事から探し出し、「新聞ポスター」を作る事例を報告。「一覧性のある紙と便利なデジタルの両方を使い分けたい」と話した。=9日付読売新聞朝刊神戸・明石版
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「NIE(教育に新聞を)」活動を進める兵庫県内の学校の取り組みを紹介する実践発表会が2月8日、神戸新聞社(神戸市中央区東川崎町1)であった。学校関係者ら約50人が参加し、児童・生徒の学びに新聞を活用する方法を共有しあった=写真。
新聞社や教育関係者でつくる兵庫県NIE推進協議会が開催。小中学校、高校が3事例を発表した。
豊富小中学校(姫路市)の川村かおり教諭は、記事の中から特定の文字を探すゲームなど、新聞に触れ合う機会を増やす事例を紹介。児童が校内の委員会活動を取材して記事にするなど、情報発信の担い手にもなっているという。
南武庫之荘中(尼崎市)では投書欄の記事の「分解」に取り組む。段落を分けているうちに上手な文章の構成に気付き、中嶋勝教諭は「生徒たちが構成をまねして文章を書けるようになった」と効果を語った。
県立西宮高(西宮市)は持続可能な開発目標(SDGs)をテーマに、課題研究授業で新聞を活用。身近なSDGsの問題を新聞記事から拾い上げて、まとめているという。三木美穂教諭は「紙をめくって飛び込んでくる情報から新たな関心を抱くなど、デジタルと紙をうまく活用できるようになっている」と話した。(鈴木雅之)=9日付神戸新聞朝刊ひょうご総合面
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新聞を日常に読解能力養う 神戸で実践発表会
学校教育に新聞を活用するNIE(教育に新聞を)活動の実践発表会(県NIE推進協議会主催)が2月8日、神戸市中央区で開催され、約50人が参加した。
姫路市立豊富小中学校の川村かおり教諭は、新聞という紙素材を身近な存在としている学校の日常を最初に紹介。紙とICT(情報通信技術)をうまく使い分ける時期にきていることやメディアリテラシー教育の重要性に触れ、「新聞を通して多角的・多面的な情報を読み取る力をつけたい」と話した。
尼崎市立南武庫之荘中の中嶋勝教諭は、新聞コラムを書き写すことを通じて見出しを考える取り組みを紹介し、「新聞を読めば人生が変わる」と強調した。県立西宮高の三木美穂教諭は、SDGs(持続可能な開発目標)のテーマに関連する新聞記事を活用して「新聞ポスター」をつくる授業を報告した。=10日付毎日新聞朝刊神戸・明石、阪神、播磨、丹波・但馬版
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NIE授業 先進事例を紹介 神戸 県内学校が実践発表会
教育現場で新聞を活用する「NIE」(教育に新聞を)に取り組む県内の学校による実践発表会が、神戸市中央区で開かれた=写真。教育関係者ら約50人が参加し、工夫を凝らした先進的な事例報告に耳を傾けた。
冒頭、県NIE推進協議会の竹内弘明会長が、「新聞は、記者がしっかり足を運んで取材し、ニュースの価値を判断したうえで公平・公正に伝えている。新聞を教育に活用することはすばらしい取り組み」とあいさつ。記者講演では、同協議会の三好正文事務局長が新聞の特長として政治、文化など掲載対象が森羅万象であることをあげ、「紙面全体を眺めるだけでも社会の動きを知ることができる」と説明した。
実践発表では、姫路市立豊富小中学校の川村かおり教諭が、紙面の中から指定した平仮名を探す低学年の授業などを紹介し、新聞に親しむ環境づくりの大切さを訴えた。
尼崎市立南武庫之荘中学の中嶋勝教諭は、ニュース面だけでなく、投書欄やコラム欄の活用方法を紹介し、教科書では得ることができない学びの利点をあげた。県立西宮高校の三木美穂教諭は、SDGs(持続可能な開発目標)をテーマに、切り取った記事を貼り付ける「新聞ポスター」の取り組みを紹介した。=10日付産経新聞朝刊神戸・阪神、播州、但丹、淡路版
※「グラフィックで振り返る、NIE実践発表会」をこちらに掲載しています。参加者の感想はこちら 当協議会・竹内弘明会長のあいさつはこちらに掲載しています。