記者派遣

阪神・淡路を忘れない 姫路・飾磨中部中で出前授業

260116sikamatyyuubutyu.JPG 阪神・淡路大震災から1月17日で31年になる。大規模災害の記憶や教訓は約30年で風化するという「30年限界説」を越え、若者が阪神・淡路を語り継いでほしい――。そんな思いから1月16日、姫路市飾磨区細江の飾磨中部中学校で出前授業を行った。全校生約280人が参加した。(神戸新聞NIE・NIB推進部シニアアドバイザー 三好正文)

 私は大震災の日、全壊した神戸・三宮の神戸新聞本社で宿直勤務をしていた。地震の少し前、神戸市須磨区の市営住宅で火事があり、一緒に宿直勤務をしていた記者2人が現場へ。2階の社会部で2人が帰ってくるのを待っていた時、震度7が襲ってきた。

 もし6階の宿直室で寝ていたら――。私が寝るベッドは窓ガラスにへばりつくようにあり、外に放り出されていた可能性が高い。人の生死は紙一重だ。

 阪神・淡路では6434人が亡くなった。授業では「人は二度死ぬ」という話をした。一度目は身体の死、二度目の死はみんなの記憶や思い出から消えてしまったときという意味だ。「大震災とその後の仮設住宅での生活の中で、多くの知り合いが亡くなった。一人一人を絶対に忘れない」。

 生徒たちに「そばにいることが当たり前になっている、身近な人を大切にしよう」と呼びかけた。これは先日、同校であった平和学習の出前授業でも1年生に伝えたことだ。繰り返し言いたい。「身近な人を大切にしよう」。

 南海トラフ巨大地震は人ごとではない。兵庫は備えているか――。2024年8月、南海トラフ地震臨時情報が出され、水やトイレを買いに走った人は少なくない。「備えにゴールはない。一つ一つの災害から教訓を学び、命を守ろう」と訴えた。

[写真説明]阪神・淡路大震災31年を前に「命を守ろう」と訴えた出前授業=飾磨中部中学校