新聞を教育現場で活用するNIE(教育に新聞を)活動に取り組む洲本高校(洲本市上物部2)で3日、公開授業があった。2年生41人のほか、ホームステイ中の米ハワイ・ヒロ高校2年生10人が参加。お互いの国の新聞を見比べながら、政治や文化の相違点などについて学んだ。
同高はNIE実践指定校。週1回、新聞を読む時間を設け、切り抜きを教材に使うなどしている。ヒロ高生は姉妹都市交流事業で洲本高などを訪問しており、多様な価値観に触れて視野を広げる機会にと、今回の授業に招いた。
生徒は6人ずつグループに分かれ、日本とハワイの複数の新聞を比較。「大阪・関西万博に世界中の人が集まっている」「(米プロフットボール優勝決定戦の)『スーパーボウル』のハーフタイムショーの出演者が決まった」などと記事を英語で紹介し合った。
また、日本の新聞から米国の記事を、ハワイの新聞からは日本の記事をピックアップ。「日本は米国のニュースが多いが、ハワイはハワイのことばかりで、まるで片思い」「大谷翔平選手の人気は両国共通」と、それぞれ感想を述べた。
昨年の夏休みにヒロを訪れた河野日向さん(16)は「大きな見出しでニュースが伝わるのが新聞のいいところ。語彙(ごい)力も上がるので、活字に触れる機会は大切だと思う」と話していた。(内田世紀)=7日付神戸新聞朝刊淡路版
[写真説明] 新聞を持ち寄って話し合う洲本高生とヒロ高生=洲本高校