日経新聞支局長が講師に
「新聞記事から『多文化共生』を考える」と題した出前授業が9月22日、神戸市西区伊川谷町長坂の伊川谷高校であり、3年生27人が参加した。同校は日本新聞協会のNIE実践校。日本経済新聞神戸支社の海野太郎支局長が講師を務めた。
海野支局長は「在留外国人の増加を背景に、教育現場でもさまざまな問題が起きている」と説明。兵庫県立高校の卒業式で、アフリカルーツの髪型で出席した男子生徒が校則違反に問われ、隔離されたーなどの記事を紹介した。
生徒たちに「多文化共生とは何か」と問いかけ、「まず、異なる文化や宗教を認める。迷いや試行錯誤の先に共生がある」と強調した。
7月の参院選でクローズアップされた「日本人ファースト」や、クルド人差別問題に触れ、「『外国人の滞在増加で治安悪化』は、データをみると実態に沿った認識ではない」と指摘。「いま、外国人抜きに日本社会は語れない」として、「ムードに流されず、事実やデータをもとに考えよう」と呼びかけた。
[写真説明]「多文化共生」を考えた出前授業=伊川谷高校
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