神戸新聞アドバイザーが講師に、当時の体験を語り 記憶継承呼びかけ
飾磨中部中学校(姫路市飾磨区細江)で1月17日、発生からちょうど30年になる阪神・淡路大震災をテーマにした出前授業があり、全校生260人が参加した。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザー(64)が講師を務めた。
三好アドバイザーは震災当日、神戸・三宮の神戸新聞本社で宿直勤務をしていた体験などを語り、「当時を知らない世代が記憶のバトンをつないでほしい」と呼びかけた。
さらに昨年8月、気象庁が初の「南海トラフ地震臨時情報」を発表したことに触れ、「自宅では備えているか、再点検を」と強調した。
震災の発生直後、ラジオ関西の記者が神戸市長田区の火災現場から生中継したラジオ音声も紹介。「(倒壊した自宅の下敷きになった)長男を救出できなかった」という男性の声に、3年生の安田紗英さん(15)は「怖かった。みんなの命を守りたいとの思いを強くした」と話した。
授業に続いて、生徒たちは震災の犠牲者に黙とうをささげ、備蓄食のアルファ化米を試食、災害への備えの大切さを学んだ。=23日付神戸新聞朝刊姫路版
[写真説明]「震災を語り継いでほしい」と呼びかけた出前授業=飾磨中部中学校
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