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阪神・淡路31年「備えにゴールはない」 神戸・白川小で出前授業

260127sirakawasyou.JPG 「阪神・淡路大震災31年」をテーマにした出前授業が1月27日、神戸市須磨区白川台7の白川小学校であり、5年生77人が参加した。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務め、「震災の記憶と教訓を語り継ぎ、震災犠牲者を忘れないようにしよう」と呼びかけた。

 同校では今年、多くの児童が「1.17のつどい」(1月17日、神戸・三宮の東遊園地)に、「絆」「一致団結」「家族を大切に」などの言葉を記した紙灯籠(どうろう)を届けた。

  授業で三好アドバイザーは「みんなの取り組みが震災の日のことを次の世代につないでゆく」と話した。大震災の犠牲者6434人のうち、神戸市須磨区では399人が亡くなった。

 災害関連死(地震による直接死ではなく、避難生活による心身の負担や持病の悪化で亡くなること)にも触れた。阪神・淡路の関連死は、死者6434人のうち921人、2024年1月1日の能登半島地震の関連死は、死者703人のうち475人(今年1月14日現在)。「雑魚寝の被災者であふれる、能登の避難所の光景は阪神・淡路当時の避難所の光景と変わらなかった。対策が必要だ」と訴えた。

あの日から31年――。いまは南海トラフ巨大地震などの災害前だ。三好アドバイザーは「災害は繰り返す。備えにゴールはない」と強調した。

[写真説明]「阪神・淡路大震災31年」をテーマにした出前授業=白川小学校

 三好アドバイザーからのメッセージ 南海トラフ巨大地震は避難者が膨大で、避難生活が長期化するリスクが高い。避難所は良好な衛生環境をどう確保するかが重要になる。出前授業でも触れた。雑魚寝、プライバシーの不足――。能登半島地震と阪神・淡路の避難所の光景は「合わせ鏡」のようだった。改善策を講じ、関連死を減らしたい。

 そして、次に備えることだ。一昨年8月、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表したとき、兵庫でも水や簡易トイレを買いに走った人は少なくなかった。防災知識を身につけ、あすに備えたい。