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災害から命を守るには 神戸・本多聞中で出前授業

サイト本多聞中学校.JPG 神戸市垂水区本多聞2の本多聞中学校で11月12日、「災害から命を守る 入門編」と題した出前授業があった。兵庫県NIE推進協議会の網事務局長が講師を務め、1年生約280人が参加した。

 同校は、防災について考える探究学習のため、記者派遣を依頼した。

 網事務局長は、南海トラフ巨大地震について、今後30年以内の発生確率が60~90%以上で、県内では死者が最大5400人と想定されていると新聞記事を使って説明した。1995年の阪神・淡路大震災について、神戸新聞社会部記者時代の体験を語ったり、倒壊した阪神高速道路などの写真を見せたりし、「自然災害は想定外のことが必ず起こる。身近なことから防災を考えて」と語った。

 防災を調べる手掛かりになるように、「わがやは安心?」「在宅避難ができる?」「避難所をよりよくするには?」など複数のテーマを挙げ、「家電や家具を固定する」「生活に必要な消耗品3~7日分を準備」と必要な対策を解説。「命を守るためにできること、やるべきことは幅広くたくさんある。新聞や本も使い、取材をして、考えていこう」と呼び掛けた。

 生徒は「新聞を読むことで、災害から命を守ることができる。これからは読もうかな。家族と相談し、防災対策をやっていきたい」と感想を述べた。別の生徒は「家具の固定で救える命があると分かった。在宅避難について調べていきたい」と話していた。