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新聞のコラム・社説とは 関学大で本社社員が講座

251205kanngakudai.JPG 新聞のコラムと社説について知ろうーと12月5日、西宮市上ケ原町一番町の関西学院大学で出前講座があり、同大学新聞総部の12人が参加した。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。

 コラムは、神戸新聞朝刊1面に「正平調」があるように、新聞総部が発行する「関西学院大学新聞」には「ポプラ」がある。

 講座では、新聞のコラム数編を紹介し、締めくくりの一文など空欄にした箇所を考えるワークを行った。このうち、戦時下にあるウクライナ出身の大相撲、安青錦(あおにしき)の大関昇進について書いた「正平調」(11月26日付)には、中島みゆきさんの「麦の唄」が登場する。

 三好アドバイザーは「筆者が『ウクライナ国旗は青と黄の2色からなる』『黄は豊かな小麦畑を表す』と書き始めたとき、脳裏には『伝えておくれ故郷へ ここで生きていくと』と歌う『麦の唄』が流れていたはず」と推測した。

 「普段から印象的な歌詞やエピソードを頭にためておくことが大切」と強調。「テーマは時流や季節に合った話題を選びたい。クスッ、ホロリとするオチが読み手を引きつける」とも話した。

 「多文化共生」をテーマに、それぞれにコラムを書いてもらった。 米国の黒人解放運動家キング牧師の演説や、正体不明の路上芸術家バンクシーの作品、翻訳AI(人工知能)の進化などを取り上げ、異なる国や民族の人が共生する意味を説く秀作がそろった。

 このほか、厳しい冬の訪れを短文で表現したり、同じテーマの社説とコラムを読み比べ、雰囲気の違いを感じてもらったりした。

[写真説明]関西学院大学新聞のコラム「ポプラ」にふさわしいテーマは何かを話し合う学生たち=関西学院大学