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姫路・花田中2年生、修学旅行前に 被爆地長崎の知識深める

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 被爆地長崎への修学旅行を前に「平和」をテーマにした出前授業が、姫路市花田町小川の花田中学校であり、2年生78人が参加した。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが、80年前の姫路空襲の惨状や、ロシアによるウクライナ侵攻の現状に触れ、「世界平和のため自分ができることを考えよう」と呼びかけた。

 修学旅行は来年4月に予定され、生徒は長崎原爆資料館(長崎市)のほか、大刀洗(たちあらい)平和記念館(福岡県筑前町)などを見学する。

 三好アドバイザーは姫路に残る戦争の記憶として、姫路空襲で欄干に焼け焦げた跡が残る白鷺橋(姫路市上片町)や、同年3月、播但線仁豊野―香呂間を走る列車が米軍機の機銃掃射を受け、乗客約20人が亡くなったこと、「原爆症治療の父」と呼ばれる同市名誉市民の都築正男博士の業績などを紹介。「若い人が語り継いでほしい」と訴えた。

 太平洋戦争の空襲で命を落とした全国の民間人約51万人を追悼する太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔(姫路市西延末)についても触れた。

 最後に、姫路空襲の語り部活動を続ける黒田権大さん(96)=姫路市=から託された「世界平和に貢献する人になってほしい」とのメッセージを伝えた。授業を受けた渡辺奏心(かなみ)さん(13)は「きょう学んだ姫路空襲のことを知らない人に伝えたい」と話した。=11月18日付朝刊姫路版

[写真説明]平和について考えた出前授業=花田中学校

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