沖縄戦、平和を考える 三田・ゆりのき台中 本紙記者が解説
2025年11月05日

新聞記事を使って太平洋戦争を学ぶ出前授業が、三田市ゆりのき台2のゆりのき台中学校であった。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーと報道部の津谷治英記者が講師を務め、全校生徒約830人が沖縄戦や平和について考えた。
同校は平和学習に力を入れており、授業の前には、沖縄戦当時の沖縄県知事、島田叡(あきら)を紹介する道徳の副読本「心かがやく」を読んで予習をした。
授業の前半は津谷記者が本紙記事を引用し、沖縄戦の犠牲者は20万を超え、半分が民間人だったことを説明。激戦の中、神戸市須磨区出身の島田知事が住民の疎開、食糧確保に奔走し、一人でも多くの命を守ろうとしたと紹介した。
続いて三好シニアアドバイザーが、神戸空襲をモチーフにした野坂昭如の小説「火垂(ほた)るの墓」を紹介しながら、本土を焼け野原にした米軍の爆撃の悲惨さを話した。
3年の加留部和士さんは「今も戦争が起きているが自分ごととして考え、知識を得るだけでなく、自分たちも平和への思いを発信していきたいと思った」と感想を述べていた。=11月5日付朝刊三田版
[写真説明]多くの住民が巻き込まれた沖縄戦について語る津谷治英記者=三田市ゆりのき台2、ゆりのき台中学校







