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尼崎 気になる記事を基に創作劇 23人参加、壁新聞を作り脚色

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 気になる新聞記事を持ち寄って壁新聞を作る「まわし読み新聞」と演劇を掛け合わせたワークショップが、尼崎市南塚口町3のピッコロシアターであった。20代~70代の23人が参加し、壁新聞にヒントを得て脚色した劇を創作。ユーモアたっぷりに演じてみせた。

 新聞記事を通して視野を広げ、想像力を鍛えられるようにと、同シアターが約10年前から開催している。今回は、神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーと、ピッコロ劇団員の三坂賢二郎さんが講師を務めた。

 参加者は4人ごとのグループに分かれ、興味のある記事を切り抜き、面白いポイントや感想を共有。特に盛り上がった記事を大きな紙に張り、見出しやコメントなどを書き込み、壁新聞を仕上げた。

 また、壁新聞の中の記事数点を題材に、協力してせりふや動きをつけ、短い演劇作品に。幸運のタクシーに乗り合わせた2組の客や、人工知能(AI)を使って仕上げた小説が炎上した作家などを見事に表現した。参加者の思い切った演技と意外な結末に拍手が湧いていた。

 参加した立命館大2年の古川あいさん(20)=大津市=は、「注目する記事がそれぞれ違って面白かったし、関心が広がった。年代の違う人と劇を作るのもいい経験になった」と話していた。(貝原加奈)=9月4日付朝刊阪神版

[写真説明]珍しいタクシーの記事を題材にした劇を披露する参加者=尼崎市南塚口町3