「芥川賞の舞台裏語る」
~執筆の意義トーク~
芥川賞作家
松永K三蔵 氏
芥川賞作家
鳥山まこと 氏
芥川賞作家2人が受賞の経緯などを振り返る神戸新聞情報文化懇話会の8月例会が27日、中央区の神戸ポートピアホテルで開催。西宮市に住む松永K三蔵さん(46)と明石市在住の鳥山まことさん(34)が「芥川賞のあれこれ。文学の今」と題して対談しました。
芥川賞を受けるには、文芸誌に掲載されて候補になる必要があり、2人は「候補になることが難しい」と本音を吐露。候補になるとメディアから事前取材を受けるといい、「受賞しなければ、用意した記事もボツになるのでは」と裏事情を明かしました。
選考会当日、候補者は東京の会場近くで編集者らと待機するという。鳥山さんは「いつも以上に選考が長引いて話すことがなくなった」と振り返り、松永さんは「受賞が決まって父に連絡したが、夕食の準備中でつながらなかった」と笑いを誘いました。
受賞会見後は、ホテルの最上階などで待つ選考委員のもとへ。委員から鋭い批判を受けたが、2人とも「ありがたい」と感じたといいます。
「小説を書く意義」についてもトークを展開。人工知能(AI)が小説を量産する時代にあって、鳥山さんは「書くことを通じて自分の悩みや考えを深められる」とし、松永さんは「不条理な世界に立ち向かうため書いている」と述べました。
また、「書くことで脳はいつもと違った動きをする。逃げずに書く時間は貴重」と鳥山さん。松永さんは「大量の情報があふれる社会だが、自分から何かを生み出すことで、多くの気付きがある」と執筆の喜びを語りました。
最後は、地元・兵庫への愛着を語り、「土地を物語にすることで、読者に違った視点で郷土を見てもらうきっかけになれば」と話しました。
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