10月27日投開票の衆院選に合わせ、姫路市立豊富小中学校(姫路市豊富町御蔭)で、中学3年に相当する9年生99人が兵庫11区(旧姫路市)の模擬投票を行った。本物に近い「学校選挙」の実施で、主権者意識が高まったようだ。
兵庫11区は4人が立候補し、自民前職が当選した。生徒たちは10月23~25日の朝学習の時間に新聞の選挙報道を読んだり、ネットで調べたりして、誰に投票するかを考えた。社会の授業で選挙制度についても学び、それぞれ1票を投じた。
10月28日開票され、実際の選挙と候補者の得票順が異なった。生徒は年代によって選ぶ基準が異なることを実感したようだ。
「家でも選挙のニュースを見るようになった」「当選者が国政でどういう動きをするか注目したい」―。生徒たちの感想からは選挙や政治への関心が高まったことがうかがえた。「3年後には18歳になる。しっかりと考えて投票したい」「若い世代が投票することが大切だと思った」との声が数多く寄せられた。
担当した坪田由樹子教諭は「自分たちと大人の思いに差異があり、『自身が投票しないと若者の意見が政治に反映されにくい』と危機感を抱いた生徒がいたのが印象的だった。有権者になったとき、今回のように各候補者の公約をしっかり理解して投票してほしい」と話した。
古寺 和子(姫路市立豊富小中学校教諭)(12月2日)
[写真㊤]模擬投票で1票を投じる生徒=いずれも姫路市立豊富小中学校[写真㊨]模擬投票を前に兵庫11区の候補者の記事を調べる生徒
※同様の実践が西宮市立浜脇中学校でも行われました。記事はこちら