■養父市立宿南小学校(10月16日、対象・5~6年生6人) 神戸新聞教育ICT部の武藤邦生次長が講師を務めた。児童はそれぞれ林間学校や修学旅行の思い出を新聞作りアプリ「ことまど」を使って製作。この日は一人一人が出来上がった新聞を紹介し、武藤次長が講評、よい点や工夫したい点を挙げた。
2024年11月アーカイブ
神戸新聞社員が講師に
養父市八鹿町宿南の宿南小学校で、神戸新聞社員によるオンライン出前授業があり、5、6年生6人が参加した。各自が新聞作りアプリ「ことまど」を使って作成した新聞を紹介し、神戸新聞教育ICT部の武藤邦生次長が講評した。
同校は日本新聞協会のNIE実践校。5年生は同市大屋町などでの林間学校の体験を、6年生は広島に修学旅行に行った思い出を新聞にまとめた。
10月16日の授業では、見出しを工夫したり、写真をトリミングしたり、知恵を絞った紙面がそろった。武藤次長は、総合リード(前文)を書いているのがよい▽細かいところまで具体的に書いてある―などと評価。気を付けたい点として、内容が変われば段落替えする▽書きあがった記事は音読すれば、間違いに気づく―などを挙げた。
今後、児童たちは、特産「八鹿豚」やまちの文化財・青谿書院をテーマに「ことまど」で新聞を作成する。授業を受けた浦朝晃さん(5年)は「いろんな人が読むことを意識して分かりやすく記事を書きたい」と話した。(三好正文)=11月10日付神戸新聞朝刊但馬版
[写真説明]新聞作りで工夫した点などを発表する児童=養父市八鹿町宿南
※「わたしの感想NIE」に児童のみなさんの感想を掲載しています。
■西宮市立浜脇中学校(10月18日~11月1日、対象・3年生283人) 衆院選に合わせ、生徒たちが兵庫7区(西宮市南部、芦屋市)の模擬投票を行った。教育無償化▽裏金問題▽世界平和ーなどを基準に選んだという。開票結果は実際の選挙と順番が食い違ったが、1~3位は実際と同様、接戦となった。
興味持ち、調べるきっかけに 「18歳になったら必ず行く」
10月27日に投開票された衆院選に合わせ、西宮市立浜脇中学校(同市宮前町3)の3年生が兵庫7区(西宮市南部、芦屋市)の模擬投票を行った。生徒たちは1票の重みを実感し、「私たちの意見を届けるためにも、若者が積極的に参加すべき」とかみしめていた。(三好正文、土井秀人)
同校と兵庫県NIE推進協議会が企画した。日本では2016年参院選から18 歳選挙権が適用されたが、10代の投票率の低さが課題となっている。
国政選挙に合わせた、本物に近い「学校選挙」はスウェーデンなどで行われている。同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。新聞の選挙報道に触れ、18歳になる前に主権者意識を高めてもらおうと模擬投票を行った。
衆院選は10月15日に公示され、兵庫7区は5人が立候補。前回と同じ自民党、立憲民主党、日本維新の会の構図に共産党と参政党が加わった。
生徒たちはまず、同協議会事務局による主権者教育の授業で、「投票することが、政治に自らの意見を反映させる近道」と学んだ。さらに、選挙シミュレーションゲームで1票の価値を体感したり、どの政治課題に関心があるかを話し合ったりした。
事務局では、各新聞社の選挙報道を読むように勧め、自分の考えと近い政党が分かる、共同通信社などのサイト「ボートマッチ」の利用も呼びかけた。
3年生は選挙期間中、同校が製作した投票箱に「1票」を投じた。11月1日に開票され、283人のうち投票したのは240人で、投票率は84・81%だった。実際の7区は57・10%だった。全国は53・85%と戦後3番目に低く、10代はさらに低い43・06%(速報値)にとどまった。
各クラスでは結果を受けて授業が行われた。実際の選挙では自民前職が当選し、維新前職、立民新人が比例復活したが、模擬投票では維新▽自民▽立民▽共産▽参政―の順だった。生徒たちは「教育無償化」「裏金問題」「世界平和」などを基準に選んだといい、「授業以外で自分で調べるきっかけになった」「家で話すことで家族にも興味を持ってもらえた」と振り返っていた。
3年の宮垣璃子さん(14)は「選挙に興味はなかったけど、調べてみると面白い。18歳になったら未来を託せる候補者を見つけ、必ず投票に行く」。担当した野上耕佑教諭(29)は「生徒たちは自分の1票をどこに投じるのか真剣に考え、実際の結果と比較して考察することもできた。今後につなげ、選挙で自分の意思を反映してほしい」と話していた。=11月8日付神戸新聞朝刊阪神版
[写真㊤]衆院選の模擬投票結果を受けて感想を述べ合う生徒ら=いずれも浜脇中学校[写真㊦]主権者教育の出前授業で関心のある政治課題について意見交換する生徒たち
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
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■のじぎく特別支援学校(10月30日、対象・高等部1年生12人) 神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが新聞の特長である網羅性や一覧性を説明し、「問題提起し読者に考えてもらうのが記者の役目」と強調。「新聞は歳時記でもある。紙面から秋や冬を感じてほしい」と話した。
神戸新聞アドバイザーが講師に
神戸市立高倉中学校(同市須磨区高倉台1)の2年生132人は就業体験「トライやる・ウィーク」の一環として、11月11~15日、市内各事業所で働いた体験をまとめて12月に校内発表する。11月7日、同校で就業先で何を、どう取材したらいいかを学ぶ授業があった。
講師を務めた、神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーは「働くことの楽しさのほか、やりがいや大変さ、工夫したこともメモしよう」「その仕事の魅力を自分の言葉で表してみよう」と呼びかけた。
生徒たちは幼稚園や小学校、ホテル、スーパー・コンビニ、飲食店、動物病院、美容院、工場など51カ所で働く予定。授業では「就業先で何を体験したいか」を話し合った。
三好アドバイザーは、働いている人たちに話を聞くとき、具体的に聞く▽就業先のにおいや音、雰囲気もメモするーなどもポイントとして挙げた。「より具体的に書くと、記事の正確さがアップし、においや音などディテール(細かいところ)を書くと、豊かな文章になる」と説明した。
生徒たちは次回11月21日、三好アドバイザーから記事の書き方や発表資料のまとめ方を学ぶ。
[写真説明]「トライやる」で取り組みたいことを話し合う生徒たち=高倉中学校
■姫路市立飾磨中部中学校(11月6日、対象・3年生約90人) 神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが自己PR文や小論文の書き方を説明。前者は自身の強みを具体的エピソードを交えて書く、後者は新聞などを通じ基礎知識を習得し、自分の考えをもつーなどをポイントに上げた。
神戸新聞アドバイザーが講師に
高校受験対策として、自己PR文と小論文の書き方講座が11月6日、姫路市飾磨区細江の島か中部中学校であり、3年生約90人が参加した。同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。
三好アドバイザーは、高校が受験生に自己PR文を求める理由として、高校の方針や校風に合った生徒かどうか分かる▽自分を客観視できる生徒かどうか分かる―などを挙げ、「受験生にとって自分を見つめ直すよい機会」と話した。
PREP法(要点→理由→具体例→要点)で書き、留意点として「自分の長所(強み)を具体的なエピソードを交えて書く」などを挙げた。
一方、「小論文は設問に対し、根拠を示しながら自分の意見を論じ、問題解決に向けて提案する。序論・本論・結論の順が書きやすい」と説明。「どんな設問が出てくるか。新聞などを読んで基礎知識を身につけ、普段から友達とも話し合い、自分の意見をもとう」と呼びかけた。
[写真説明]自分の長所は何か―。発表する生徒(右)=飾磨中部中学校
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
新聞紙を使った運動会「こうなんシンブリンピック」が、東灘区住吉本町1の甲南小学校・幼稚園であり、小学3年生56人と年長の園児28人の計84人が参加した。新聞紙を胸に当てて、落とさないように走るリレーや、新聞紙で作ったポンポンを腰に付けて、お互いに取り合うゲームなどを楽しんだ。
甲南小学校は日本新聞協会のNIE実践校。10月22日に「新聞をまだ読めなくても、折ったり破ったり、新聞を使うのもNIE活動」と、幼稚園との合同運動会を企画した。
児童らが新聞紙で作った玉で玉入れをしたり、神戸新聞社員が災害時に役立つ新聞紙スリッパの作り方を教えたりした。
3年生の幸田蓮也さん(9)は「玉入れが楽しかった。新聞は、図書館で読むうちに好きになった」、園児の久保咲奈さん(6)は「ポンポンを取り合うのが面白かった」と話した。(三好正文)=11月7日付神戸新聞朝刊神戸版
[写真説明]新聞で作ったボールで玉入れをする子どもたち=甲南小
「ひょうごNIE通信」第3号を発行しました。学校での新聞活用を深め、広めるNIEアドバイザーの活躍を紹介しています。兵庫では現在14人が活動し、来年夏の「第30回NIE全国大会神戸大会」で公開授業や実践発表を担当されます。甲南小学校・幼稚園(神戸市東灘区)の、新聞紙を使った運動会「シンブリンピック」の記事も掲載しています。