教員によるNIE実践

「コボちゃん」で起承転結学んだ 明石・大久保小

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 新聞を教育に活用する「NIE」の研究授業が9月27日、明石市立大久保小学校で行われた。児童が読売新聞に連載されている「コボちゃん」などの4コマ漫画を使って、話題を展開する起承転結の仕組みを学んだ。

 4年生31人を日本新聞協会NIEアドバイザーの若生佳久教諭(62)が指導した。子供たちはタブレット端末で、1コマずつバラバラにしたコボちゃんなどの4コマ作品を、セリフ、話の流れ、絵をヒントに並べ替えた。

 3~4人の班で意見交換した後、代表者が順序についての意見を発表。他班の子らが「話が急に変わっている」「別のセリフなら話が通る」などと指摘した。

 参加した田中梓さん(9)は「みんなで意見を出し合って楽しかった」と笑顔だった。

 授業については来年夏、神戸市で開催される「NIE全国大会神戸大会」で発表する予定。若生教諭は「新聞の4コマ漫画は日常生活を取り上げているので子供が取っつきやすく、季節感もあるので教材に適している」と話していた。=28日付読売新聞朝刊神戸明石、阪神、三田、淡路、播磨姫路、但馬、丹波の各版
  
[写真説明]「コボちゃん」の4コマの順序や起承転結を考える児童(明石市で)

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4こま漫画で「起承転結」学ぶ  明石市立大久保小・若生教諭が授業  4年生31人が参加

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 バラバラにした新聞4こま漫画を正しい順序に並べ直すNIE授業が9月27日、大久保小学校(明石市大久保町大久保町)であり、4年生31人が参加した。日本新聞協会NIEアドバイザーを務める、同校の若生佳久教諭(62)=写真㊨=の指導で、児童たちが4こま漫画の「起承転結」について学んだ。

 この取り組みは長年、NIE活動を続けている若生教諭が考案した。

 2409274komanarabenaoshi.jpgこの日は、本紙朝刊7月21日付の「ねえ、ぴよちゃん」など二つを教材にした。「ねえ、ぴよちゃん」は、ぴよちゃんがパフ(ポンポン)でメークするお母さんをまねて、ネコ(又吉)のしっぽで自分の顔をポンポンとするという話。児童たちは登場人物のセリフや表情をもとに4こまを並べ直した。

 続いて、並べた順番とその理由を班ごとに発表。授業を受けた吉田芽生さん(9)は「正しい順に並べることができてうれしかった」と話した。ぴよちゃんのセリフを少し変えれば、正解と違う順でも意味が通る―との発表もあった。

 新聞4こま漫画は1923年10月から東京朝日新聞で連載された「正チャンの冒険」が最初といわれる。事件事故などのニュースも多い紙面の「一服の清涼剤」となっている。

 若生教諭は「新聞の4こま漫画は、生活に密着した話題や風物詩が多く扱われ、児童がとっつきやすい。日頃から新聞を開く機会になれば」と話す。この取り組みは来年夏の「第30回NIE全国大会神戸大会」で、若生教諭が発表する予定だ。(三好正文)=10月2日付神戸新聞朝刊明石版

[写真㊤]4こまマンガを並べ直す児童=いずれも大久保小学校[写真㊦]新聞の4こま漫画について学ぶ子どもたち

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