2024年9月アーカイブ

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神戸新聞記者が講師に

 まちづくりや地域に関わる仕事をしている人に話を聞き、何ができるかを考える授業が、県立西宮高校(西宮市上甲東園2)であった。1年生約310人が参加。西宮市や神戸新聞社、コープこうべなど7社・団体の16人が11分野に分かれて特別授業をし、生徒らが意見を出し合った。

 リサーチ(総合的な探究の時間)の「地域活性化プロジェクト分科会」。さまざまな社会課題について、より地域に即した具体的な事例を基に考えてもらおうと始まり、今年で3年目。生徒らはこれまで、持続可能な開発目標(SDGs)に関連した企業の取り組みや、新聞記事を基に課題をまとめたポスター制作などに取り組んできた。

 神戸新聞阪神総局の広畑千春記者は記者の仕事や事実確認など取材で心がけている点を説明し、「ニュースはあくまで材料。判断するのは一人一人」と呼びかけた。佐藤綾音さん(15)は「一つの出来事でも背景を知ると見方が全く変わることが分かった」。小川穂夏さん(16)は「さまざまな情報を集め、客観的に捉えることが大切だと思った」と話した。=9月28日付神戸新聞朝刊阪神版

[写真説明]講義を聞いて考えたことを模造紙に記していく生徒ら=西宮市上甲東園2

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

■のじぎく特別支援学校(9月17日、対象・高等部2年生20人) 神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。「パリ五輪閉幕」を報じた朝刊をめくりながら、新聞の特長である記事の網羅性や一覧性を知ってもらった。「権力を監視する」新聞記者の仕事や意義も伝えた。

生徒の感想

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神戸新聞アドバイザーが講師に

 兵庫県NIE推進協議会の記者派遣事業として、のじぎく特別支援学校(神戸市西区北山台2)で9月17日、神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーによる出前授業が開かれた。高等部2年生20人が新聞の特長や記者の仕事について学んだ。

 授業では、「パリ五輪閉幕」を報じた朝刊をめくりながら、生徒たちに新聞の特長である記事の網羅性や一覧性を知ってもらった。記者の仕事では「権力を監視することや、人命と人権を守ることが使命」と強調した。

 三好アドバイザーは「新聞は歳時記でもある。記事を通し、秋の訪れを感じ取ってほしい」と話した。

 授業を受けた小原悠慎さん(17)は「ネット情報だけに頼らず、さまざまな情報が載っている新聞も読みたい」と話した。

[写真説明]神戸新聞写真ニュースから選んだイチオシ記事を紹介する生徒=のじぎく特別支援学校

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

湊川高校 生徒の感想

 ■湊川高校(9月13日、対象・3年生19人) 10月、沖縄に修学旅行に行く生徒たちに、神戸新聞報道部の津谷治英記者が沖縄戦や神戸市須磨区出身の島田叡沖縄県知事(当時)について、神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが琉球王国からの歴史や、兵庫と沖縄の関わりを語った。

生徒の感想

 NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会は10月2日午後2時~4時半、姫路市立飾磨中部中学校(姫路市飾磨区細江)で公開授業を行います。

 同校の佐伯奈津子教諭と奥田夕貴教諭が「NIE俳句~記事の写真から豊かにイメージしよう~(国語)」、皆光潤教諭が「新聞から読み取る対立と合意(社会)」をテーマにNIE授業を実践し、終了後には意見交換会を予定しています。

 参加無料。公開授業の詳細は下の案内をクリックしてご覧ください。希望者は9月20日までに、一番下にある申し込み用紙で申し込んでください。問い合わせは同協議会☎078・362・7054

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申込み用紙2024NIE公開授業飾磨中部中学校.docx

「安全にダウンロードすることはできません」と表示された場合の操作手順はこちら

(※)上記の方法でダウンロードできない場合は、お手数ですが推進協議会(hyogo-nie@kobe-np.co.jp)へお問い合せください。

240917igawadaiyasaiinihonngoihara.jpg 「やさしい日本語」とは、外国人や小さな子どもも理解しやすい日本語のことである。よく新聞は「中学生でも理解できるよう書いてある」といわれるが、やや難解との印象を受ける。兵庫県を中心とする教員や多文化共生サポーターの有志で8月結成した「新聞をつかった『やさしい日本語』研究会」による初の公開授業が9月17日、私が勤める県立伊川谷高校(神戸市西区)で行われた。 県内外の教員や日本NIE学会のメンバーら約20人が参加した。特に外国籍の生徒が多い夜間中学の先生に数多く参加いただいた。

 本校の「やさしい日本語」の取り組みは4年前にさかのぼる。コミュニケーション類型の1年生を対象に毎年度、「やさしい日本語」を用いた新聞記事の書き換え講座を実施、生徒が多文化共生を考えるNIE活動を実践してきた。

 公開授業は2024年度1回目の書き換え講座で、「やさしい日本語」のコツを多くの方に知ってもらおう--と企画。入門・やさしい日本語認定講師の塩川雅美先生(龍谷大学グローバル教育推進アドバイザー)に 、1年生約30人に指導していただいた。

 公開授業の冒頭、同研究会世話人である私(福田)が「やさしい日本語」について説明。今後、日本では「日本語を母語としない人」とのコミュニケーションがますます重要になること、新聞は一覧性や網羅性など優れた面があり、メディアリテラシーの獲得に有効だが、記事を書き換えることでより理解が深まり、他者に伝わりやすくなることなどを話した。

 塩川先生の授業では、「ワセダ式ハサミの法則」にもとづいた文章の書き換えについて説明があった。ワセダ式とは、わけて言う▽せいり(整理)して言う▽だいたん(大胆)に言う。ハサミの法則とは、はっきり言う▽さいご(最後)まで言う▽みじかく(短く)言う―という意味。生徒たちは書き換えのワークにも取り組み、興味が尽きない様子だった。

 例えば、コンビニの店員から「レジ袋は要りますか」と尋ねられ、「大丈夫です」と答える光景をしばしば目にするが、「要りません」の方が断然伝わりやすい。

 生徒たちは、今後3回の授業で、生徒自身が選んだ新聞記事を「やさしい日本語」を用いてA5サイズのはがき新聞にまとめ、伝えたい内容の表現法を考える▽必要な情報を取捨選択する▽読み手を意識した見出しやレイアウトを考えるーなどを学ぶ。できあがったはがき新聞は生徒同士で評価し合い、優秀作の発表につなげる。

 同研究会では今後、授業公開やオンラインを活用した勉強会を年に数回予定している。

 本校は日本新聞協会のNIE実践校に指定いただいている。これからのNIE実践では「教師が児童生徒に教材として新聞を提供するNIE」を一歩進め、「児童生徒が自ら興味関心を持った記事を活用するNIE」を 展開したい。そのため「やさしい日本語」の研究を深化させたいと考えている。

 現在、兵庫の夜間中学では日本語を母語としない生徒への教育活動が行われているが、「やさしい日本語」の取り組みは、多文化共生の観点からどの学校の児童生徒にも身に付けてほしいスキルだと感じている。

福田 浩三(県立伊川谷高校主幹教諭、日本新聞協会NIEアドバイザー)(10月3日)

[写真説明]塩川先生から「やさしい日本語」の話を聞く生徒たち=9月17日、県立伊川谷高校

※伊川谷高校による「新聞を使ったやさしい日本語」の取り組みは、来年夏の「第30回NIE全国大会神戸大会」で実践発表される予定です。

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 外国人や小さな子どもも理解しやすい「やさしい日本語」をテーマにした公開授業が9月17日、伊川谷高校(神戸市西区伊川谷町長坂)で開かれた。龍谷大グローバル教育推進アドバイザーの塩川雅美さんが講師を務め、長い文章を短く分けるといった表現方法を解説した。

 県内外の教員らで今年8月に結成した「新聞を使った『やさしい日本語』研究会」の主催。同校では、研究会世話人でもある福田浩三主幹教諭が数年前から、日本語を母語としない人にもニュースの内容が理解できるように新聞記事を書き換える授業を進めている。

 公開授業は研究会が取り組む企画の第一弾で、1年生約30人が授業を受け、県内各地の教員ら約20人が参観した。

  塩川さんは、分かりやすい日本語を書くための工夫として、長い文章を短く分けることのほか、必要な情報だけ伝える▽熟語や複合語はできるだけ使わない▽敬語、擬音語も使わない―といった方法を説明。「やさしい日本語を使えば、外国人や子どもとのやりとりだけでなく、AI(人工知能)ともスムーズにやりとりできる」と解説した。

 生徒の三膳麗蘭(みよし・れいら)さん(16)は「何げなく使っているつもりの日本語でも難しく感じる人がいることが分かった。新聞を書き換えるときはできるだけ易しく表現したい」と話していた。

[写真説明] 「やさしい日本語」をテーマに語る塩川雅美さん=伊川谷高校

参加者の感想

 塩川先生の講演で紹介された例文から―。コンビニ店員から「レジ袋は要りますか」と尋ねられ、「大丈夫です」、重い袋を持っている人に「持ってあげます」と声を掛けると、「どうも」―。日本語は難しい。やさしい日本語だと、前者は「要りません」、後者は「ありがとうございます」「お願いします」となる。「やさしい―」とひらがななのは「易しい」「優しい」の両方の意味を持つからだろう。来年夏のNIE全国大会神戸大会では、伊川谷高・福田先生による「新聞を使ったやさしい日本語」の実践発表も行われる。多様な社会実現に向けた大きな取り組みになる。(兵庫県NIE推進協議会事務局長 三好正文)  

  

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神戸新聞記者らが講師に

 新聞記事を使って沖縄戦について学ぶ授業が、神戸市長田区寺池町1の湊川高校(定時制)であった。10月の修学旅行で沖縄へ行く予定の3年生ら約20人が知識を深め、平和について考えた。

 同校は教育に新聞を取り入れる日本新聞協会のNIE実践指定校。授業の前半は、神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが兵庫と沖縄の関わりについて解説。後半は同じく報道部の津谷治英記者が沖縄戦をテーマに話した。

 津谷記者は沖縄戦の犠牲者は20万を超え、その半分が民間人だったと説明。同市須磨区出身で、映画化もされた当時の島田叡(あきら)県知事が、住民の疎開、食糧確保に尽力し、住民の生命を守ろうとしたと紹介した。聴講した男子生徒(17)は「島田さんのことは初めて知った。沖縄へ行く前だったので刺激になりました」と話していた。=9月16日付神戸新聞朝刊神戸版

[写真説明]沖縄と沖縄戦について学んだ出前授業=神戸市長田区寺池町1

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

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当時の体験、備えの大切さ訴え

 伊川谷高校(神戸市西区伊川谷町長坂)で9月10日、神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザー(64)が、1年生29人に阪神・淡路大震災をテーマに出前授業を行った。

 同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。三好アドバイザーは大震災当日、三宮の神戸新聞本社で宿直勤務をしていた体験や、直後の被災地の惨状について話した。来年1月17日、発生から30年を迎えるのを前に、「当時を知らない世代が『震災を語る』ことが大切」と強調した。

 今年8月発表された「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」にも触れ、「この夏、地震による大きな津波が想定される和歌山県を取材した。津波は兵庫にも押し寄せる。命を守る備えを再確認しよう」と呼びかけた。

 1年生の阪本涼風(すずか)さん(16)は「能登半島地震の被災地に寄付したり、普段から地震に備えたりしようと思った」と話した。=14日付神戸新聞朝刊神戸版

[写真説明]生徒たちが防災について考えた出前授業=伊川谷高校

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

 ■伊川谷高校(9月10日、対象・1年生29人) 神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが阪神・淡路大震災をテーマに授業を行った。大震災当日、神戸・三宮の神戸新聞本社で宿直勤務だった体験のほか、8月発表された「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」について話した。

生徒の感想

 ■甲南小学校(9月3日、対象・3年生56人) 神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。児童たちは7月16~18日、養父市の鉢伏高原で宿泊体験した。授業では、思い出を新聞にまとめるのを前に、記事の書き方や見出しの付け方、紙面レイアウトのポイントを学んだ。

児童の感想

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神戸新聞アドバイザーが講師に

  養父市の鉢伏高原で行った宿泊体験の思い出を新聞にまとめようと、甲南小学校(東灘区住吉本町1)で、記事の書き方や見出しの付け方を学ぶ出前授業があり、3年生56人が参加した。同校は日本新聞協会のNIE実践校。神戸新聞NIE・NIB推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。

 3年生は7月16~18日、4年生とともに鉢伏高原を訪れ、ハイキングや飯ごう炊さん、綱引き、魚のつかみ取りなどを楽しんだ。

 三好アドバイザーは、記事を書くための基本「5W1H」を説明し、「一番面白かったことや感動したことを詳しく書こう」と呼びかけた。

 続いて、児童たちは新聞作りに挑戦。見出しや写真を配置する場所を考えながら作業を進めた。

 キャンプファイアの思い出をトップ記事にした末光百合咲(ゆりさ)さん(9)は「先生がDJを務めたり、みんなでゲームをしたりしたことを記事にしました」と話した。=9月10日付神戸新聞朝刊神戸版

[写真説明]宿泊体験の思い出を新聞にまとめる児童たち=東灘区住吉本町1、甲南小学校

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※「わたしの感想NIE」に児童のみなさんの感想を掲載しています。

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 来年夏の「第30回NIE全国大会神戸大会」を控え、月1回、大会の準備状況を紹介する「 ひょうごNIE通信」を発行します。開催の日まで1年を切りました。全国の児童生徒のみなさんに役立つ大会を目指し、教育現場の方たちの声を反映させながら準備を進めていきます。「ひょうごNIE通信」第1号をお読みいただき、ぜひご意見をお聞かせください。

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