お知らせ

2024年度 兵庫県NIE推進協議会 会長挨拶

2024年度 兵庫県NIE推進協議会 総会 会長挨拶

                                会長 竹内 弘明

  本日は大変お忙しい中、兵庫県NIE推進協議会2024年度総会にお運びくださりありがとうございます。顧問でいらっしゃいます、兵庫県・藤原俊平教育長様、神戸市・福本靖教育長様には特にご多忙な中、お運びくださり感謝申し上げます。

 また、平素は当協議会の取り組みに対しましてご理解ご協力、ご支援を頂いていますこと、合わせて感謝申し上げます。とりわけ、各新聞社の方々には、実践校への新聞の提供や記者派遣等、お力添えを賜っておりますこと、本当にありがとうございます。

 さて、私は2023年度の総会で会長職を拝命し、1年が過ぎました。振り返ってみますとこの1年間もいろいろなことがございました。

 新型コロナ対策が大きく転換し、社会経済活動や教育現場には日常が戻ってきて、学校にも子どもたちの笑顔があふれるようになりました。

 一方で、本年は能登半島で大地震が発生するという痛ましい年明けとなり、未だ復旧復興のめどが立っていません。日本経済は円安の中、大企業の多くが賃上げをするも中小企業はまだまだ厳しく、国内経済は依然厳しい状況が続いています。GDPは世界4位に後退しました。ウクライナとロシアの争いに加えて昨年イスラエルとガザ地区の争いが再燃し、悲惨な状況が続いています。

 こうした、明るいニュースや暗いニュース、地域のニュースや世界のニュース、過去のニュースや未来のニュース、様々なニュースをメディアは私たちに伝えてくれています。

 新聞、ラジオ、雑誌、テレビ、そしてネット。それぞれのメディアにはそれぞれの長所短所がありますが、その中で新聞の価値が最も優れていることは言うまでもありません。

 そして新聞は手元に残ります。デジタルの時代ではありますが、アナログの良さも棄てがたいものがあると思います。

 この新聞記事は、学校においては子どもたちの様々な学びのツールとなります。

 小学生から高校生までその取組は様々です。先般、2023年度のNIE実践報告書ができあがりました。各校の実践報告を読ませていただきますと、こんな活用の仕方があるのか、と驚かされることもしばしばです。

  先ほどデジタルの時代と申しましたが、学校におきましてもコロナ禍で一気にデジタル化が進み、NIEの活動においてもICT機器を活用する取り組みが増えています。

 これからはAIの時代です。今の子どもたちはZ世代の次ということで、α世代(デジタルネイティブ世代)と言われています。

 このα世代の子どもたちがどのように新聞と向き合っていくのか。α世代ならではの新聞の活用方法とはどのようなものか。これが次のNIEの課題の1つになってくることと思います。

 そういう意味ではこれからのNIEの取組は大変難しいと思いますが、楽しみでもあります。

 教育の世界では「不易」と「流行」という言葉をよく使います。俳人 松尾芭蕉の言葉ですが、いつまでも変わらない本質的なもの「不易」なものを忘れない中にも、新しい変化「流行」を取り入れていくことが大切としています。

 これまで取り組んできたNIEの活動も決して色あせるものではありません。紙の新聞をベースにした取組、その「不易」の活動とともに、デジタル世代の新しい時代や社会の要請である「流行」にも柔軟に対応しながら、新たなNIEの活動を創造していくこととなります。

  来年には、いよいよ本県でNIEの全国大会が開催されます。そこでは、本県がこれまで培ってきた「不易」の取り組みと併せて、新たな時代に向けた「流行」の取り組みを全国に発信する機会となることと思います。

 皆さまには来年の全国大会に向けて、それぞれのお立場から、ご協力、お力添えを賜りますようお願い申し上げまして、挨拶といたします。

 本日の総会、どうぞよろしくお願いいたします。