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明石・中崎小6年生50人、特別授業 1・17、大切にしてきた理由は 

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きょう阪神・淡路大震災29年 発生当時の新聞通じ学ぶ

 1月17日に発生から29年を迎える阪神・淡路大震災について、当時の神戸新聞などを通じて学ぶ授業が16日、中崎小学校(明石市中崎1)で開かれた。6年生約50人が受講し、震災を語り継いでいく意味について考えた。(有冨晴貴)

 金井有一郎校長(55)と神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。金井校長は震災当時、3年目の教師。藤江小学校で6年生の担任だった。発生から約2カ月の新聞を保存しており、学校教育に役立ててきた。

 授業は金井校長が「1月17日を兵庫県民は大切にしてきたが、それはなぜか」と問いかけて始まった。児童は「多くの人が亡くなったから」などと答えた。

 児童は当時の新聞を読んで印象に残った言葉を書き出した。黒板に「彼らの分生きる」「痛みと夢分け合って」などの文字が並ぶ。

 授業で三好シニアアドバイザーは、教訓や遺族の思いを伝える神戸新聞の報道などを紹介し「震災の記憶を語り継いでいくことが大切」と話した。能登半島地震にも触れ、火災があった「輪島朝市」について「みんなの募金や祈りがあれば、きっと神戸のように復興できる」と訴えた。

  最後に金井校長が1月17日が大切にされている理由を再び聞いた。児童からは「次に大きな災害があっても被害を小さくできるように」「戦争のようなひどい状態だったことを忘れないために」などと答えが返ってきた。

 高島百愛(もあ)さん(12)は「避難者同士が助け合っているという記事があった。いざというときは、私も周りの人を励ませるようになりたい」と話した。=17日付神戸新聞朝刊明石版

[写真㊤]阪神・淡路大震災当時の神戸新聞を読む児童ら=いずれも明石市中崎1[写真㊦]震災当時の神戸新聞を保管し、授業に使用する金井有一郎校長

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