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まちづくり題材、記事まとめ議論 西宮・浜脇中

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 新聞を教材として授業に生かすNIEの公開授業が10月26日、西宮市の市立浜脇中学校であった。1年生約40人が新聞などで関心を持ったニュースをそれぞれ発表し、意見を交わした。

 この日は、渋谷仁崇主幹教諭(44)の社会科の授業で「住み続けられるまちづくり」をテーマに関心を持った記事を持ち寄り、6班に分かれて意見交換した。生徒からは「ドローンで薬を運ぶ」「3Dプリンターでグランピングや休憩の施設をつくって観光スポットにする」などの案が出た。

 島本陽葵さんは、西宮市と飲料メーカーがペットボトルのリサイクル協定を結んだニュースに着目。高齢者が歩きやすいよう歩道にユニバーサルレーンを設け、ペットボトルを原料につくった手すりを備え付けるアイデアを披露した。(勝亦邦夫)=27日付朝日新聞朝刊阪神・神戸版

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231026hamawakityuusannkei.jpg 教育現場で新聞を活用する「NIE」(教育に新聞を)の公開授業が10月26日、西宮市の市立浜脇中学校で行われた。1年生の生徒らが新聞記事を活用し、持続可能なまちづくりや社会課題について考え、活発な議論を交わした。

 授業のテーマは「主権者として住み続けられるまちづくりをデザインしよう」。生徒らは気になる記事についてのアイデアや提言を考え、グループ内で議論した後、それぞれ発表した。

 2025年大阪・関西万博で会場周辺に約600台が止められる駐輪場を整備するとのニュースに対して、「スポーツバイクも止めやすいように固定力の高いものをつくる」といったアイデアが披露されるなどした。

 授業を受けた見﨑一椛さん(13)は「新聞で今どんなことが起こっているのかを知って、それをどう解決できるかを考えるのが楽しかった」と振り返った。=28日付産経新聞朝刊阪神・神戸版、播州版

[写真説明]グループ内で議論する生徒たち=西宮市宮前町

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 新聞を教育現場で活用するNIE(教育に新聞を)に取り組む西宮市立浜脇中学校で10月26日、生徒が記事をヒントにアイデアを出し合い、互いに考えを深める公開授業があった。「主権者として住み続けられるまちづくりをデザインしよう」をテーマに、1年の約30人が活発に話し合った。

 浜脇中は日本新聞協会のNIE実践指定校。興味のある記事をノートに貼って考えをまとめ、クラスで意見交換する「NIEノート」など、日常的に新聞を生かしている。

 公開授業は県NIE推進協議会が企画。渋谷仁崇教諭(44 )が受け持つ社会科の単元で行われ、教育関係者ら数十人が見学した。

 生徒は6班に分かれ、まずはNIEノートやタブレット端末を使って、興味のあるニュースを互いに紹介した。貧困にあえぐ世界の子どもたちや臓器移植のドナー数、人工知能(AI)で生成された架空のタレントを起用したCM、スポーツ、事件など幅広い話題が飛び交った。

 続くアイデアミーティングでは「住みやすい街」の実現に向け、記事から着想した案を1人ずつ発表。2025年大阪・関西万博に絡む話題も多く、生徒からは「街にAIカメラをつけ、燃えやすい物を感知したら火災が防げる」「その人ごとに最適な食事を提案し、健康維持に役立つアプリ開発を」など独創的な案が次々に飛び出した。

 「こうすれば実現できるかも」と補足する意見や質問も相次ぎ、議論を発展させた。最後は各班が発表し、クラスで共有した。

 本宮颯馬さん(13)は、関西一円の街や空港に空飛ぶクルマの拠点となる「ドローンステーション」を設け、訪日外国人が便利に移動できる仕組みを提案。「国際交流や経済活性化につながる」とアピールした。

 本宮さんは「毎朝ニュースを見て、家族と話し合ったり調べものをしたりするのがすごく楽しい」と話していた。(山岸洋介)=30日付神戸新聞朝刊阪神版

[写真説明]記事からアイデアを出し合い、意見を交わす生徒ら=西宮市宮前町、浜脇中学校

※公開授業の動画配信中。動画はこちら 公開授業を担当された浜脇中学校・渋谷仁崇主幹教諭の寄稿(ねらいや展望)をこちら 参加者の感想をこちらに掲載しています。