教育現場で新聞を活用するNIEの第28回全国大会が8月3、4日、松山市で開かれた。兵庫県内からも教育関係者が数多く参加した。参加者の感想を紹介する。
佐伯奈津子・姫路市立飾磨中部中学校教諭(日本新聞協会NIEアドバイザー) 今年のNIE全国大会は、松山の地で行われた。夏目漱石の「坊ちゃん」の舞台であり、正岡子規生誕の地でもある文学の香りが高いこの地での開催ということで期待せずにはいられなかった。なかでも俳人の夏井いつきさんの講演が楽しみで、どのようなお話が聞けるのかと大変楽しみであった。松山は俳句の盛んな地である。兵庫県伊丹市と同様、俳句を大切にするとともに、「ことば」を通してのまちづくりをしようという姿勢が強く感じられた。行政面からのバックアップも頼もしく、開会式では愛媛県知事と松山市長があいさつされ、教育面にもとても力を入れられている様子であった。
NIEの実践発表においても「クロヌリハイク」のワークショップが1部、2部ともに開かれ、多くの教師が楽しく「クロヌリハイク」に参加できた。紙面を黒く塗りつぶして言葉を選び俳句を作るというもので、語彙が少ない生徒にも言葉の選択肢が増え、俳句作りに取り組みやすい仕掛けとなっていた。
今回、たびたび話題に上ったのが、新聞を読んでいくにあたって「紙」か「デジタル」どちらがよりよいかという内容であった。もはや教育界にICTの使用は必要不可欠なのはいうまでもないが、やはり「紙」であるアナログもじっくり見直すにはこちらが良いと見直され、有意義な発表であったように思う。
2年後のNIE全国大会の開催地が神戸ということで、兵庫県の強み、姫路に特色は何かということを考えながら発表を拝見させてもらった。2年後、兵庫県に来てよかったと言ってもらえる全国大会にしたい。
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