教育現場での新聞活用を探る「第10回近畿NIEフォーラム」(日本新聞協会、近畿2府4県のNIE推進協議会主催)が8月18日にオンラインで開かれ、各地から教員ら65人が参加した。
ワークショップは、有馬進一さん(元公立中学校総括教諭、日本NIE学会理事)を講師に「新聞でSDGsの授業をデザインする」を行った。
有馬さんは、未来のあるべき姿から今の自分の行動を問うSDGsの思考と、多様なジャンルの最新情報から課題を知る新聞の力を掛け合わせることで、「持続可能な社会の創り手」(学習指導要領)を育むことにつながると強調。参加者は朝日新聞社の「ペタッとSDGs新聞学習ふせん」やワークシートを使い、同じ新聞紙面を基に、記事内容と17の目標との関連を考えた。オンラインのチャット機能を使い、気付きや感想を伝え合って交流した。
兵庫県からの実践発表では、養父市立宿南小学校の栄羽麻里教諭らが、神戸、但馬、淡路の小規模小学校4校による新聞の合同製作について発表。栄羽教諭は「小規模校でもオンラインを使えば、児童たちは他校とつながり、見聞を広められる」と話した。
和歌山県立熊野高校の「Kumanoサポーターズリーダー部」の生徒たちは、地方紙と連携し、自動体外式除細動器(AED)の普及を図る取り組みを紹介した。
[写真㊨㊤]ワークショップ「新聞でSDGsの授業をデザインする」=Zoom画面から[写真㊧㊤]小規模校による新聞の合同製作について、オンラインで発表する兵庫県養父市立宿南小の栄羽麻里教諭[写真㊨]地方紙と連携した和歌山県立熊野高校の取り組み=Zoom画面から
石﨑 立矢(京都府NIE推進協議会事務局長)、三好 正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2022年9月18日)
※日本新聞協会NIEサイトには、同協会NIEアドバイザーの近藤隆郎・神戸山手女子中学高校元教諭のリポートが掲載されています。リポートはこちら