教員によるNIE実践

【寄稿】感染予防しながら新聞活用、明石のNIE研究会

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 2021度も新型コロナ感染症対策のため、学校生活の制約が多い。その中でNIE活動を実践してきた。

   明石市では、教員でつくる「NIE研究会」がNIE活動を行っている。当研究会では、研究授業や公開講座の開催、教員への情報提供、会員同士の実践・情報交換を行い、知識と経験を高めている。

 20年度は日本新聞協会のガイドブック改訂に伴い、授業例も提案した。内容として、国語科の物語の構成「起承転結」を理解させるための4コマ漫画の利用や、3年算数科「大きな数」を新聞から探し出す授業(4年でも実践可)である。

 20年度は感染の不安から接触、共有を「しない」「させない」に配慮した。また、長期休業に伴う授業時数の確保という点から新聞係の新聞作成という活動しかできなかった。

 しかし、21年度は感染予防に配慮し、実践も少しずつ行ってきた。学級内の新聞係の活動やお気に入りの新聞記事の切り抜き(感想入り)、終わりの会での発表を行った。授業では、5年社会科で新聞記事から世界の国を見つけ、世界地図に落とし込む授業も行った。新聞の共有ができないため、1人1部の使い切りという厳しい条件ではあったが...。

 ICT機器を活用し、新聞記事の撮影、データの共有から記事についての意見交換やデジタル新聞の作成などの活動にも取り組んだ。ICT機器の利用が中心の授業実践が多くなっているが、新聞紙の紙媒体の実践も残していきたいものである。

若生 佳久(明石市立大久保小学校主幹教諭/日本新聞協会NIEアドバイザー)(2022年1月10日)

[写真説明]教員による新聞活用のワークショップ=明石市立大久保小学校