神戸新聞アドバイザーが講師に
27年前の阪神・淡路大震災をテーマにした授業が1月28日、県立播磨特別支援学校(たつの市揖西町中垣内)であり、普通科の2年生6人が参加した=写真。同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務め、障害者の災害時の備えに触れながら「一つ一つの災害から教訓を学ぶことが大切」と訴えた。
生徒たちは、校内に展示された神戸新聞の災害写真を事前に見学し、授業に臨んだ。
授業はオンラインで実施した。震災の日、神戸・三宮にあった本社で宿直だった三好アドバイザーは、震度7の瞬間を「社屋の窓ガラスが粉々に吹き飛んだ」と語り、当日書いた記事も紹介した。
障害者の災害時の対応については「仮設住宅のバリアフリー化や、広域避難が必要になったときの移動手段の確保が課題になる」と指摘した。震災で身体に障害を負った被災者の現状と課題についても説明した。
三好アドバイザーから 授業では、阪神・淡路大震災のとき、車いすの男性がアパートの壁が崩れ、約3時間動けなかったという神戸新聞の記事を配布した。災害のしわ寄せは特に弱者に集中する。東日本大震災でも熊本地震でもそうだった。障害者の災害への備えとしては、家族や支援者と連絡や避難方法を決めたり、近隣の福祉避難所を調べておいたりすることも必要になる。さらに必要なのは、地域が障害者をどれだけ認知し、どれだけ理解しているかだろう。災害時、障害者が孤立しないようにしたい。在宅の障害者であっても家族の力だけで避難できるか、どうか。あらためて考えさせられた一日だった。
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。